2018年11月10日土曜日

ローマ字入力とかな入力、背泳ぎとバタフライについて

今年も開催されることになった Realforce Typing Championship(以降RTCと略します)。
去年は本格的な実況・解説も入って非常に盛り上がりました。
今年も、本戦参加者だけでなく、タイピングファンの多くが開催を楽しみにしていることと思います。

さて、今年のRTC(RTC2018)のルールは、以下のようになりました。

・対戦中に、セット毎に入力方式(「ローマ字入力」と「カナ入力」)を選択できる
・ワード選択の後に、入力方式を選択できる(つまり、有利だと思う入力方式を選べる

(まあ、「なりました」とか言って、僕が自分のために問い合わせてこうなったんですけど……)


さて、このルールについては、賛否両論あると思います。
むしろ、「否」の方が多いかもしれません(そう思ったので、この記事を書いています。)

何故「否」の方が多いと思うか?

だって、ワードを見てから選べるなんて、ローマ字入力とカナ入力どっちもできる人が一方的に有利じゃん
せめて、「対戦前に入力方式を選んで、対戦中はずっとそのまま」なら、まだわかるけど……。

このことについて、僕の考えを書こうと思います。

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まず、このルールで誰が得するのか(誰が有利になるのか)をハッキリさせたいと思います。
それは僕です。っていうか多分僕だけです。(ローマ字入力とかな入力をトップレベルで両立できるのが、本戦参加者では僕だけ(だと思う)だからです)

じゃあこのルールだめじゃん! とも思えるところですが、ちょっと冷静に考えてみます。


ある競技にとって、「良いルール」とはなんでしょうか?

それは、まず「公平であること」だと思います(そりゃそうだよね。)

次に、「楽しいこと」だと思います。
競技(何かを競うこと)というのは、それそのものが楽しいものですが、ルール次第でその楽しさが増えたり減ったりすることはあります。

さて、ここで、最初の疑問です。

「今回のルールは、公平なのか?」

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結論としては、公平じゃないと思います。
それはさっき書いた通り、明らかに僕(両刀使いのタイパー)が有利だからです。

じゃあ、解決策(公平なルール)はあるのか?


☆解決策1 … 「そもそも予選で参加した入力方式しか選べない」

これはかなり公平な気がします。
だって予選はそれで参加したんだから、それで頑張りなよって話です。

でも、おかしいじゃないですか。
「予選はかな入力で参加したが、本戦のワードが発表されてみたら、かな入力に不利なワードだった!!」という場合、それは「かな入力で予選参加した人にとって、不公平だ!」となりかねません。

ワード次第で打ちやすさが決まってしまうんだったら、運営側のさじ加減で有利不利が決まってしまうということにもなります。


☆解決策2 … 「本戦参加時に入力方式を選び、その後は一度も変更できない」

これはかなり公平なんじゃないでしょうか?
「ワードがかな入力に不利だった!」となれば、ローマ字入力に変えればいいですし、
かと言って、ワード毎では選べないので、どっちかしかできない人もそれほど不利ではありません。

ただし、問題は残っています。
「ワードが分かってから入力方式が選べるなら、やっぱり若干両刀使いが有利じゃないか!」となることです。
「セット毎に入力方式を選べる」に比べればマシとはいえ、やっぱり両刀使いが有利になっています。


☆解決策3 … 「各対戦毎に入力方式を選ぶ(セット毎には選べない)」

これは、解決策2と大して変わらないので無視します。
「この人相手なら正確性を重視してローマ字を選ぶ」とか、「この人は○○のワードを選びそうだからそれが早く打てるかな入力を選ぶ」とか、そのぐらいの悪あがきしかできないからです。

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さて、どうやら「ローマ字入力者にもカナ入力者にも、両刀使い者にも公平なルールはありえない」という気がしてきました。
解決策2が公平さという点では多少マシな気もしますが、結局若干の不公平さは残ります。

そこで、画期的な解決方法があります。
それは……、ジャジャン! ローマ字入力者とカナ入力者が、同じトーナメントで戦うのをやめることです。

だって、どうせローマ字入力とカナ入力は別物なんだもん。
そもそも両者が戦うのがおかしくないですか?

背泳ぎの選手とバタフライの選手が競争してどうすんの?
背泳ぎ同士、バタフライ同士で戦えばいいじゃん、って話ですよ。
そもそも別の競技なんだから、「背泳ぎのサリー選手とバタフライのナターシャ選手はどっちが速いのか!?」なんて意味あるの? ってことですよ。

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……というような思いが、確かに僕にはあります。

ローマ字入力とカナ入力はやはり別物だと思いますし、別物が同じ土俵で競う以上、「厳密な公平さ」なんて絶対に望めないと思っています
そして、最初の方で言った通り、「良いルール」には「公平さ」が欠かせないと思うから、タイピングが競技として洗練されていく過程で、やっぱりローマ字入力とカナ入力は切り離されるのが理想だと思います。

でも、「タイピングは競技人口が少ないのに、ローマ字入力とカナ入力を分けちゃったら、(特にカナ入力の)参加者が少なくなりすぎない??」という切実な問題があります。
また、「ローマ字入力のチャンピオンとカナ入力のチャンピオンはどっちが速いのか?」というのも、公平さはおいておいて、そういう異種格闘技戦的な楽しさも捨てがたいです。

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……さて、最初の方で僕が言った「良いルール」には、「公平さ」の他にもう1つの観点がありました。
それは、「楽しいこと」です。

そっちの観点で考えると、どうでしょうか?

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確かに背泳ぎとバタフライが競い合うことは無いですが、それは水泳で使うプールはいつも同じだからだと思います。
同じプールを別の泳法で泳いだら、どっちかが有利になるに決まってます。

でも、プールの中に、色んなコースがあったらどうでしょうか?
例えば、「ここからここまでは背泳ぎが有利で、ここからここまではバタフライのが有利」とか。
それで、背泳ぎとバタフライ、他にも平泳ぎとかクロールとか犬かきとか、その時その時で使い分けて泳いでいく。

結構面白そうだと思いません?

選手ごとに得意な泳法と苦手な泳法があって、「平泳ぎ世界チャンピオンの○○選手、中盤に差し掛かって一気に加速! トップに躍り出たー!!」みたいな抜きつ抜かれつがありそうだし。

で、基本的には泳法を使い分けるのが有利なんだけど、中には「全部クロールで無理やり駆け抜ける選手」とか、「めんどくさいコースを何故か全部犬かきで解決しちゃう選手」がいたりとか。

競技としての公平性はどうか分かりませんけど、楽しいと思いません?

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何の話してるのか分からなくなってきました。

いきなり簡潔にまとめます。


1. ローマ字入力とカナ入力が混在する以上、厳密な公平さはあり得ない

2. かと言って、大して競技人口もないのにローマ字入力とカナ入力を分けちゃうのが得策かは分かりません

3. どうせ厳密な公平さは望めないなら、色んなルールの大会をやってみて、みんなが一番楽しめるルールを探しましょう!(だから、今回の大会がつまらなかったら、みんなでポジティブな意見を出しましょう)

4. 最終的には、タイピングが大人気になって、やる人が増えて、ローマ字入力とカナ入力が別々に戦っても十分競技人口があるようになるといいと僕は思います


以上!! 終わりです!!

みんなでRTCを楽しみましょう。